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アトランティス Atlantis >>関連項目一覧



古代ヘラス(ギリシャ)の哲学者、プラトンの著作の中で語られる伝説の島、国家。「ティマイオス」、「クリティアス」だけが出典の伝説。 「ティマイオス」は、ローマ共和制時代の哲学者、政治家のキケロのラテン語訳が中世になってヨーロッパに知られたという。

出典のひとつ「ティマイオス」では、この伝説はエジプトの神官からヘラス(ギリシャ)の賢人ソロンが聞いたものだということになっている。 しかし、現存する古代エジプトの資料には該当する伝承は伝わっていない。語り手として登場するクリティアスは、アトランティスの話を 「ずいぶん奇妙だが、しかし全く真実の話だ。7賢人の筆頭ソロンも、かつてそういった」と語っている。そして、ソロンが アイギュプトス(エジプト)を訪れたとき、ナイル河が分流するところにあるサイスの町でかなり年配の神官から聞いた話だ、という。

その昔、アトランティス洋から、同時に全エウロペとアシアとを不遜に侵攻する強大な勢力があったが、ヘレネスはその侵略を阻止したという。 アトランティス洋のその島は、リビア(現北アフリカ)とアシアを併せたよりも大きく、当時はその島から他の島々へ、 さらに真の大洋を取り巻く反対側の全大陸への渡ることができた、という。

強大な軍事力を持ち、発展していたが、自然災害によって滅びたらしいことが書かれている。「大地震と大洪水があったときに、 一日と悲惨な一夜に見舞われて、君たちの国の軍人はすっかり地下に沈み、アトランティス島も同じく海中に沈んでみえなくなった」と。

軍事力についての記述は、「クリティアス」には王国の主戦部隊は戦車一万台、百万の陸軍、水軍は1200隻だと書かれている。

その滅亡に関しては「従来も起り、今後も起こるであろう人間の滅亡はいろいろあるが、火と水によるものが一番大きい」 「ヘーリオスの子パエトーンが父の車に馬をつけたけれど、父の軌道に沿って進むことができないため、地上にあるものを焼き尽し、 自身も雷で死んだ」「山や高燥な所に住むものが河や海のほとりに住むものよりいっそう多く亡び」と書かれている。

それらの大災害の結果、2つの出典ではアトランティス島は「泥土と化して」「浅い泥」に埋まって、「この国(アテナイ) から彼方の海へと船出する人びとの航路をさまたげ、前進をはばむ障害となって…」「探ることもできなくなっている」と書かれている。

エジプトの神官から伝え聞いた話だと書かれてはいるものの、アトランティスにまつわる話はヘレネス(ギリシャ)の神話の 色彩が濃い。アトランティスの名称や、島はポセイドンのものであるなど、アトランティスがあり、国家があったとして、この記述通りで あるなら、文化圏としてはヘレネス民族のものだといわざるを得ない。しかし、文献上の資料が一人の人物の著作しかない以上、全ての考えは 憶測をでない。

 
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ヘレネス 【文化地域項目】

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