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カロン Charon >>関連項目一覧


カローンとも。ヘレネス(ギリシャ)神話にでてくる地獄の黒河コキュートスの渡し守。

以下はウェリギリウスの著した冥界、下界の様子でアエネアスとシビルの物語。

汚らしい年よりの姿だが元気で力がある。様々雑多な旅人のせて河を渡す。

川岸には、一筋の通り道いっぱいにむこうへ渡りたがっている者たちがいるが、 自分の選んだ者だけ乗せて他の者は追い返すという。

なぜ分け隔てをするのかとアエネアスが聞くと、シビルは船には決まり通りの葬儀受けた者 の魂だけを乗せ、そうでないもの渡れないのだという。 それでも百年川岸をさ迷っていると渡してもらえるという。

また渡し賃が必要で、それで死者の口には硬貨を入れて埋葬する習慣がある。

見ると、知り合いの水先案内人のパリヌルスがいた。現世で彼は海で舵が折れ流され溺死した。 パリヌルスが一緒に向こう岸へ、というがシビルがプルトン(ハーデス)の掟に反すると怒った。

パリヌルスは打ちあげられた遺体の不思議をみた海辺の人たちに弔われ、 近くの岬がパリヌルス岬と名付けられた、となぐさめた。

カロンはアエネアス達を見て、いかなる権利で生きた身で、武具をつけ、岸に近づくのかと言った。

シビルは乱暴しにきたのではなく、アエネアスの父に会いに来ただけだと説明し、黄金の枝をしめした。

カロンは怒りを解き、岸に近付き二人を乗せた。 いつもは実体のない者たちを乗せる小舟は重たい二人に軋んだ音をたてた。 対岸ですぐ降ろされると、そこでケルベロスに襲われたが、シビルは薬のはいった菓子を 投げ与え眠らせた。

 
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ヘレネス(ギリシャ) 【文化地域項目】

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