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ウル Ur >>関連項目一覧古代シュメール、バビロニアの都市。BC3000-BC2000年頃栄えた。ユーフラテス川の下流にある。 (現在のイラク南部、バグダード南東約350kmにある長い歴史をもつ都市(の遺跡)。 テル・ムカイヤル[瀝青れきせいの丘])と呼ばれる。 シュメール、アッカド、バビロニアの王朝時代に関わる。 アッシリア人の月神シンの祭礼の中心地のひとつだった。 神殿の塔ジグラートの遺跡の最も大きいものが存在する。 ウルやラルサでは売春も行われ上級女性祭司が「神の妻」となった。 女性祭司は聖なる売春が義務としてあり、特別な財産相続の特権があった 歴史的には、 ウル第1王朝(BC2500頃-BC2400年頃)、5王・170年で滅亡する。 最初の王はメス・アンネパッダ(天神アンの選んだ英雄)。 その後サルゴン朝、グティウム朝の支配を受ける。 ウル第3王朝(前2060頃-前1950年頃) 5王の統治 5王(ウルナンム、シュルギ、アマル・シン、シュ・シン、イビ・シン) ウルナンム王がバビロニアを再統一し、成立。 世界最古のシュメール法典の制定、官僚制集権的専制王国 属州制による統治 属州主要都市に王の代理(シャグッブsagub)を置く 末期はエラム人の反乱と侵攻、セム系遊牧民族アムル人の侵略で滅亡。 バビロン第1王朝 7代の王サムス・イルナは治世11年にウルとウルクの城壁を破壊、荒廃。 新バビロニア時代にウルは復活。ネブカドネザル2世が神殿、ジッグラトを再建した。 その後 ウルの名はほとんど記録に出ない。BC4世紀頃にはレンガの散乱する廃墟になったと推定。 考古学的な面では、 1854年のテイラーの調査で碑文発見。カルデアのウルと確認。 1918年のトムソン(試掘的) 1918-19年のホールの調査(試掘的) 1922-34年のウーリー卿(本格発掘) ウバイド文化を明らかに(彩色土器等) ニンフルサグ神殿の礎石「ウルの王メス・アンネパッダの息子にして ウルの王アアンネパッダ」が刻まれていた 1927-29年 ウルで「王墓」発見。 アバルギ王のものと推定。(人間、牛が殉葬) 王妃シュブ・アド、メスカラムドゥッグなどの墓からは 黄金の兜、銀製の舟模型、遊戯盤と駒、竪琴、金・ラピスラズリ・銀等で細工された 「潅木に後ろ足で立つ牡羊像」等発掘 ウルの王宮墓(BC2500年頃)では 王宮共同墓地からはモザイク、貝殻細工などの美術副葬品が発見されている。 参考文献 ・ 世界宗教事典(ジョン・ヒネルズ著 青土社) ・日本大百科全書 (執筆者:吉川 守 小学館) --ウル (ウーリー著、瀬田貞二・大塚雄三訳 1958・みすず書房) 関連項目一覧
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