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トケイ 時計 とけい watch, clock >>関連項目一覧


「時計」は古代より生活のうえで時間の経過を知るために使われた道具。世界各地でみられる。 特に農耕定住社会、都市社会において必要とされた。また1年の日数や昼夜の長さを観測して暦とも組み合わせた。
古代では棒や柱を立て太陽の影を利用した日時計sun dial、これを補完する用途で水時計、縄などを燃やす火時計、砂時計など が使われ、都市などでは時計にあわせて鐘をならして時を知らせた。後に機械式の時計へと変わっていく。
日本の6月10日が時の記念日になっているが、これは「日本書紀」にある水時計ではじめて時を知らせた記録の日になる。
日本書紀の記録、天智(てんじ)天皇10年(671)4月25日(現行暦の6月10日にあたる)の項では「漏剋(ろこく [漏刻ろうこく])を新しき台(うてな)に置く。 始めて候時(とき)を打つ。鐘鼓(かねつづみ)を動(とどろか)す」とある。
天智天皇を祀る近江神宮では、毎年この日に漏刻祭が行われている。

古代の時計はバビロニア、エジプトの日時計が最も古いようだ。 エジプトの「オベリスク」は日時計として使われていたという。
古代ギリシャでは「グノモンgnomon」といった。
古代の遺跡でも日時計として使われたのではないかという石の柱、棒を持つものなどがある。
天文台にも日時計はつくられて観測に使われた。

日時計は夜やくもりの日には使用できず、また細かく時間を分けるのにも向いていなかったので、日時計を補うのに水の滴り等を用いた 水時計が使われた。
古代エジプトでは1年を365日とする暦を使い紀元前BC1550年頃には水時計で昼夜を12等分していた。 古代ギリシャでは「クレプシドラclepsydra」(水泥棒の意味)といった。
日本でも前述のように、細かに時を知らせるのに「漏刻」を使っている。陰陽寮には漏刻博士が置かれた。


水時計から砂を落とす「砂時計」、ろうそく、火縄、線香の燃える長さで計る「火時計」などが近世まで使われていた。 日本の江戸時代でも線香を用いていた。時太鼓打(ときたいこうち)という役人がいた。 江戸城でも登城や帰城は太鼓でしらせていたし、暮六つの鐘、など夜間も





参考資料
・日本大百科全書 (小学館)
・タイムスクープハンター「われら時の番人」


 
関連項目一覧
クロノス 【ヘレネス(ギリシャ):神】
オベリスク(ケテン) 【エジプト:石柱:日時計】

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