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キルギス(クルグズ 柯尓克孜)の神話・民話 КЫРГЫЗ Kirghiz,Kyrgyz(英語) >>関連項目一覧


古来、モンゴル高原のエニセイ川上流域に拠ったシベリアおよび中央アジアのトルコ系遊牧民族の一つ。 自称はクルグズ(柯尓克孜) だが慣習的にキルギス、キルギズが通行しているようだ。
現在は中央アジア南東部に民族名を冠した共和国がある。首都ビシュケク。天山山脈の北西麓を占める。 人口550万人(2009年:国連人口基金)

エニセイ川上流域の森林狩猟民として中国の史書に現れ、黠戛斯(かつかつし)、堅昆(けんこん)、乞児吉思、吉児吉思(キルギス)などと書かれる。 突厥(とっけつ)碑文にはqyrqyz(キルギズ)と記される。
元来、イラン系種族であったらしい。漢代から部族国家を形成し、7、8世紀の唐代頃にはトルコ化していた。
狩猟、漁労、農業、牧畜に従事したほか、冶金、金属加工にも長じていたが匈奴、突厥、ウイグルなどの遊牧国家に 圧迫されたながら独立を保ち、唐朝と通交した。
840年ごろ、キルギスの君主がウイグル帝国を攻め倒し、ウイグル人は南西へ移動。 1218年、キルギス部族の君長はチンギス・ハンに服属し、モンゴル帝国のなかで部族社会を保持し、 農耕、毛皮生産、金属加工を生業とした。
モンゴル帝国の崩壊した14世紀ごろ、オイラート人の支配を受け、天山山脈北西・西部とフェルガナ渓谷に移住。 オイラート人や西方のカザフ遊牧民の圧迫を受け、 ブルート(布魯特)とよばれた。17、18世紀以降はジュンガル人、清朝、帝政ロシアの間接支配下に入り、 1936年、ソ連邦内でキルギス社会主義共和国を構成した。中国の新疆地方にもキルギス人が住んでいる。

キルギスの代表的な伝承、叙事詩「マナス」には、民族の移動説話も含まれている。
中央アジア地域は口承文芸が豊かである。

参考資料
・外務省Webサイト
・大辞泉 (JapanKnowledge)
・日本大百科全書 (小学館)

 
関連項目一覧
コク・テニル 【キルギス:精霊】
ズィムィリク 【キルギス:鳥】
ババディガン 【キルギス:神】

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