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パラグアイの神話・民話 Paraguay >>関連項目一覧南アメリカ中部にある国(首都アスンシオン)。内陸国で、中央をパラグアイ川が南流する。 16世紀以来スペイン領となり、1811年に独立。 公用語はスペイン語、グァラニー語。宗教は自由だが 歴史的背景でキリスト教カトリックが多い。(1609-1767年のイエズス会の活動で、追放されるまで15万人 のグアラニー民族がカトリック教徒になったという) チパというパン、テレレというお茶が一般的。 住民の殆どはスペイン人とグァラニー民族との混血メスティーソ(95%)。ほかは、先住民2%、欧州系2%、その他1%。 日本からの移民も多い。また中国、韓国の移民は日本以上に多い。 人口622万(2008年 千葉県と同程度)。 国の面積は日本の1.1倍。 国旗のデザインは世界で唯一、裏表がある。(裏のデザインはライオン) グアラニー民族は、かつては人口が多く、パラグアイ・パラナの大盆地に散在、移動生活し、好戦的で食人の 儀礼をもっていたという。グアラニー民族は現在ではカトリック布教の影響のみられる混合宗教を信じている ようだが、伝統の自然神霊崇拝の形が主になっているようだ。 周辺地域を含め、民話・昔話の中で「激しい戦いの地/パラグァイから私は戻ってきた」などの表現がみられるという。 1864-1870年の三国戦争(対ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ連合軍 人口が激減した)の影響らしい。 南アメリカ先住民族(インディオ)とアフリカ系の強制労働者(黒人奴隷)の混血カボクロも民話にみられる。 ブラジル中心にポルトガルの黒人奴隷による農園や、先住民に対する奴隷狩りが1600年頃から行われていた歴史が あり、ポルトガル人集団バンデイラbandeira、バンデイランテによって、コロンビア、ブラジルからアルゼンチンまで広範囲に 奴隷狩りと皆殺しが行われた。勇敢なグアラニー民族は強く抵抗したため、3万人の奴隷化、2万人の虐殺、という場合 もあったというが、パラグアイ地域でどうだったかは資料になかった。 ただ近代の民話・昔話の伝播をみると、こういった負の部分の伝承が伝わっているようだ。 参考資料 ・ラテンアメリカの宗教(藤田富雄:著 大明堂) ・ラテン世界の民間説話(三原幸久:著 世界思想社) ・大辞泉(JapanKnowledge) ・日本大百科全書(小学館)[執筆者:田島久歳] 関連項目一覧
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