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ヤノマミ民族の神話・民話(南米ベネズエラ、ブラジル) >>関連項目一覧南アメリカ(南米)のベネズエラ、ブラジルの国境付近に近い森林に居住している民族。「ヤノマミ」は彼らの言葉で「人」の意。 およそ1万年前から住んでいると考えられている。 外部とは殆ど接触をもたず、独自の文化を保ってきた。1990年代末から政府が僻地医療を派遣するようになった。 医療が行われるようになってから人口が倍になったといわれる。人口2万人。1つの集団は40〜200人だという。 熱帯のジャングルなので、陰部を隠す下着状の衣類以外は身につけない。森で弓矢を使った狩り、小規模な農耕、樹液から採ったしびれ毒による漁撈 などを生業とする。獲った獲物は全員に分配される。 彼らの世界観ではヤノマミこそ人間で外部からきた者は「ナプ」、ヤノマミ以外(あるいは人間以外)の者、と呼ばれる。 ワトリキ(風の地)と呼ばれる集落に、シャボノというドーナツ形の草ふきの住居を作る。 ある集団には18人のシャボリ(シャーマン)がいた。一番長老のシャーマンがシャボリ・バタ(偉大なシャーマン)とよばれていた。 木の樹液から作った幻覚剤を用いる。 天は精霊の巣でワニなど多くの精霊がいて、人間も死ねば精霊になる。最後に男はハエやアリとなり地上へ戻る。女も別の虫になる。 人間として地上で生き、天で精霊として生き、最後は虫となって消えると考える。 ヘビの精霊は死の世界からくると考え、死の世界に導かれないようヘビを殺すという。 メスの獲物からその胎児がでてきても食料にはせず、森に還す。 また赤ちゃんが産まれる時は森の中で出産する。女たちが助けるが、男は関わらない。殆ど一夫一妻だが、結婚しなくても出産する場合もある。 生まれたばかりの子はまだ精霊だという。胎盤はバナナの葉でくるみアリにたべさせる。 人間として受け入れるか、精霊として天にかえすか、母親が決める。しばらくして子供を人間として受け入れれば抱き上げて連れて帰る。 精霊とした場合、子供を葉でくるみ、アリの巣に入れてアリに食べさせる。そのあと巣に火をつける。 ひとつの集団で毎年20人の子が産まれ、半数が精霊として天にかえされるという。 小さな子供は名前がなく、女はナ・バタ(バタ=偉大な)、男はモシと呼ばれる。生殖器を指す言葉で幼児を呼ぶ。 また樹木にナ・バタと呼称しているものがあり、表面の形状がそのようになっているものが呼ばれるようだ。 ヤノマミの人々には50を超える雨の名前があるという。これはイヌイットが雪の表現を20以上もっていることや、モンゴル民族が馬の名称を多数もっていることなどと 同様の事象と考えられる。 雨の表現の例 アルマジロの雨 チョウの雨 木の香りの雨 関連項目一覧
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