二十四節気の各節気を、それぞれ三つに分けたもの。歴史は古く、中国で北魏(386-535年)の正光暦(523年から使用)から暦に記載されたようだ。
日本の暦でも使われたが、時代により内容が変わっている。江戸時代の天文学者、渋川春海(1639-1715年)が中国から伝来した七十二候を日本の気候や生き物に合わせて改訂した新制七十二候を発表した。
以下は、日本で使われ、修正がくわえられた宝暦
二十四節気 七十二候(宝暦暦以降) よみ
立春 東風解凍(氷) はるかぜこおりをとく
黄鶯睍睆 うぐいすなく
魚上氷 うおこおりをいずる
雨水 土脉潤起 つちのしょううるおいおこる
霞始靆 かすみはじめてたなびく
草木萌動 そうもくめばえいずる
啓蟄 蟄虫啓戸 すごもりむしとをひらく
桃始笑 ももはじめてさく
菜虫化蝶 なむしちょうとなる
春分 雀始巣 すずめはじめてすくう
桜始開 さくらはじめてひらく
雷乃発声 かみなりすなわちこえをはっす
清明 玄鳥至 つばめきたる
鴻雁北 こうがんかえる
虹始見 にじはじめてあらわる
穀雨 葭始生 あしはじめてしょうず
霜止出苗 しもやんでなえいずる
戴 牡丹華 ぼたんはなさく
立夏 蛙始鳴 かわずはじめてなく
蚯蚓出 みみずいずる
竹笋生 たけのこしょうず
小満 蚕起食桑 かいこおきてくわをはむ
紅花栄 べにばなさかう
麦秋至 むぎのときいたる
芒種 蟷螂生 かまきりしょうず
腐草為蛍 くされたるくさほたるとなる ※
梅子黄 うめのみきばむ
夏至 乃東枯 なつかれくさかるる
菖蒲華 あやめはなさく
半夏生 はんげしょうず →半夏生
小暑 温風至 あつかぜいたる
蓮始開 はすはじめてひらく
鷹乃学習 たかすなわちわざをならう
大暑 桐始結花 きりはじめてはなをむすぶ
土潤溽暑 つちうるおうてむしあつし
大雨時行 たいうときどきにふる
立秋 涼風至 すずかぜいたる
寒蝉鳴 ひぐらしなく
蒙霧升降 ふかききりまとう
処暑 綿柎開 わたのはなしべひらく
天地始粛 てんちはじめてさむし
禾乃登 こくものすなわちみのる
白露 草露白 くさのつゆしろし
鶺鴒鳴 せきれいなく
玄鳥去 つばめさる
秋分 雷乃収声 かみなりすなわちこえをおさむ
蟄虫坏戸 むしかくれてとをふさぐ
水始涸 みずはじめてかるる
寒露 鴻雁来 こうがんきたる
菊花開 きくのはなひらく
蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり
霜降 霜始降 しもはじめてふる
霎時施 こさめときどきふる
楓蔦黄 もみじつたきばむ
立冬 山茶始開 つばきはじめてひらく
地始凍 ちはじめてこおる
金盞香 きんせんかさく
小雪 虹蔵(蟄)不見 にじかくれてみえず
朔風払葉 きたかぜこのはをはらう
橘始黄 たちばなはじめてきばむ
大雪 閉塞成冬 そらさむくふゆとなる
熊蟄穴 くまあなにこもる
鱖魚群 さけのうおむらがる
冬至 乃東生 なつかれくさしょうず
麋角解 さわしかのつのおつる
雪下出麦 ゆきくだりてむぎのびる
小寒 芹乃栄 せりすなわちさかう
水泉動 しみずあたたかをふくむ
雉始雊 きじはじめてなく
大寒 款冬華 ふきのはなさく
水沢腹堅 さわみずこおりつめる
鶏始乳 にわとりはじめてとやにつく
※腐った草が蛍になることは無いが、古代はそう信じられていたようだ。光る蛍、土葬の燐光と連想しただろうかと想像。
参考資料
・国立天文台 暦Wiki
他
関連項目一覧
二十四節気 【暦】
暦、カレンダー 【暦】
半夏生はんげしょう 【暦 雑節】
数 【世界:数,数字】
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary