または多聞天。仏教の伝承。サンスクリット語(梵語)のVaisrvanaの音写。毘沙門は音写で、多聞は漢訳。仏法守護の神、四天王。十二天の一。
四天王は帝釈(たいしゃく)天に仕え、八部衆を支配するという。
須弥山の第4層中腹北側に住し、北方世界を守護する。甲冑を着け、黄色の身で忿怒(ふんぬ)の相をし、
左手に宝塔を捧げ、右手に矛または宝棒を持つ。
財宝を施す神として施財天ともいわれる。日本では七福神の一つ、軍神とする。
戦国武将の上杉謙信が、守護の神として信仰した。戦いの正当性や神仏の加護などがあることを周囲に訴えることは
多くの武将が行っていた。
東:持国天
南:増長天
西:広目天
北:多聞天(毘沙門天)
2012年、チベットで作られた、ある毘沙門天の仏像が、隕石(隕鉄?)から作られたものであることが判明した。
1938年、ナチス親衛隊(SS)長官ハインリヒ・ヒムラーの支援で派遣された探検隊が持ち帰った毘沙門天の座像(
高さ24cm、重さ10.6kg 約1000年前のもの)で「鉄の男」と呼ばれていたという。
分析で約1万5000年前にシベリアとモンゴルの境界付近に
落下したチンガー隕石の一部を加工研磨して作られたと断定された。
「卍(まんじ)*」が胸に描かれていて探検隊が興味を持ったらしい。
*ハーケンクロイツと逆向きのかぎ十字
参考資料
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日本国語大辞典 〔精選版〕 1
他
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