アゾートとも。中世ヨーロッパの医者、錬金術師のパラケルスス (フィリップス・アウレオルス・テオフラスツス・ボンバスツス・フォン・ホーエンハイム)の 持っていたという剣。
伝説では塚頭にこの「アゾット」という銘が刻まれていて、その中には1匹の悪魔が封じ込め られていたという。鍔には象牙の容器が仕込まれていて、少量の賢者の石、または阿片チンキが 入れてあったとも。
またこのアゾートという語は賢者の石を示すという。Aという様々な言語の最初の文字に、ラテン語、 ヘレネス(ギリシャ)語、ヘブライ語の最後の文字を加えて作られた語で、賢者の石があらゆる物の 最初であり終わりであるからだという。
パラケルススは、気に食わない相手には悪魔を送り、味方には万能薬と信じられていた賢者の石を 与えたという。この剣についての伝説は、パラケルススが青年時代、オランダの軍医として戦場に 行った時のものを後年も持ち続けていたらしいことに由来するようだ。
参考資料
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悪魔の事典 (ゲティングス:著)
関連項目一覧
武器 (大項目)
ヨーロッパ (文化地域)
パラケルスス (ヨーロッパ:錬金術師、医学者)
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