モンゴルにおける巫術師の総称。シャマンといえるだろう。
ボーはさらに、男女別に、男性の巫術師をザイラン、女性をイドガン、またはオドガンと呼ばれる。ザイランは特別な場合に使われる名称で、通常はボー、オドガンと呼ばれる。
部族により衣装や道具は異なるが、九枚の銅鏡を身につけ、太鼓を持っていることは共通している。
ボーを招いて儀礼を行う場合、その家では粉や木でできたオンゴンというお守り、守護神を作る。ボーはテングリ(天神)と交流でき、祈祷や治療を行った。
チンギス・ハーンの即位を天神の意志であると宣言したボーの長は、コルチ・ウスン・エブゲンあるいはテブ・テングリといわれている。
13世紀以降の仏教の伝来で17世紀以降にはほぼ全てのモンゴル人が仏教徒になった。仏教はポェ・パ(チベット)民族で信仰されているものと同じくラマ教と呼称されているようだが、ポェ・パ語では、字義通り「仏教」または「法」と呼んでいる。モンゴルにおいてどう呼称されているか残念ながら筆者にはわからない。
仏教伝来後、ボーの役割はラマ僧が受け持つことになった。中には仏教と妥協しないボーもいて黒ボーと呼ばれ、仏教に取り込まれていった者は白ボーと呼ばれた。
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