仏教。天界に住まい、羽衣をたなびかせ空中を飛行している天人、天女。 インドの民間信仰からでたものが仏教にはいったともいう。
仏教で光背や天蓋などにつけたり仏画に描かれる。
仏陀の浄土にあって音楽を奏で天花を散らし香をくゆらせ仏事を華麗に
演出するものとして描かれている。
薬神、香神であるという。
敦煌石窟寺院壁画の飛天の図画がよく紹介されている。 285窟南壁上部の緞帳に12体の飛天が描かれている。 306窟(五代)、320窟(盛唐)など多くの飛天の絵がある。
正倉院文書-天平一九年正月一九日・甲可寺造仏所牒(寧楽遺文) 「光料飛天十八軀、人九口、化仏十三軀、人二口」 父子相迎-下「香風ふきて楽をなせば、飛天、たもとをひるがへしてまふ」
中国敦煌壁画展(1982年 毎日新聞社)
敦煌芸術の様式の特色と芸術的成果 段文傑
「初期の鉄線図は、力がありかつ流暢であって、瀟洒清秀な人物像
を表現した。西魏の神霊諸天および飛天がその例であり、
描線と画像との結合は完璧と呼ぶにふさわしい」
参考資料
・
日本国語大辞典
・中国敦煌壁画展(1982年 毎日新聞社)
・月刊明治健康ファミリー 1998年8月号(莫高窟)
他
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