(カバーデザインは、表側エジプトのヌト女神、裏には古代ギリシャのスフィンクスの謎かけの場面か)
原著は1979年初版、1986年改訂版で、その日本語訳として1993年第1刷発行となっている。
私は1995年の第3刷を、90年代終わりには持っていたと思う。
収録項目数が記されていないようなので、おおよそ数えると七大伝統圏 西アジア66、南アジア36、東アジア43、ヨーロッパ126、アメリカ105、
アフリカ59、オセアニア66、合計約500ほど。
柏書房の説明では「索引項目1400余」となっている。1400近い神名等にふれることができる。
辞典形式の魅力は、各項目ごとに読んでいけること。アルファベット順、日本語訳では50音順で、調べたい言葉を探せること。
索引も備えている。索引は辞典形式でなくても備えている場合もあるが、探す便を考え、見出し項目として扱っていなくても索引に載っていて、文中に詳しく
記載されていることもある。
この辞典では見出し項目には「見よ項目」も含まれている。【〇〇】→□□、というように別の参照項目に誘導したり、別名的な名前から見出し項目に用いた名前へ誘導している。
私たちのような神話伝承に興味がある者は、本、テレビ、様々なメディアで、ふいに「〇〇民族の精霊□□」など登山や釣り、自然を紹介したり旅番組だったり、どんなジャンルでもふいに 神々や精霊の名前がでてきたりする。それがいったいなんなのか、辞典形式の本は調べるための光明となる。
辞典(事典)形式の資料において、索引数、見出し項目数は重要なスペックである。また元の民族などの言葉で説明されているか、名前にアルファベット表記や原語表記は併記されているか (外国語の資料を調べる際に有用)も大事である。もちろん参考文献がきちんと載っているかも重要である。
参考資料
・『世界神話辞典』アーサー・コッテル:著 柏書房
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary