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レオ Leo (しし座 獅子座) >>関連項目一覧


ヘレネス(ギリシャ)の神話・伝承の星座、黄道十二星座の1つ第5星座の獅子宮。一等星はレグルス。 春の星座。

ギリシア神話では、ネメアの森に住む不死身のライオンが天空にあげられたもの、という。またはこの星座は(獅子は?)、月の中でうまれたという。
英雄ヘラクレスの12の難行・試練の1番目で、「ネメアの獅子の皮を手に入れる」 があり、退治されてしまった。
古代ギリシャの、アラトス著「星辰譜」では残念ながら獅子座への言及が少ないようである。

古代エジプトではしし座は太陽の宿だという。デンデラー神殿のエジプトの星図では長ながと寝そべった蛇の上に立つ獅子が描かれている。

春の宵に、整った形がみられる星座。 頭部を形づくる、疑問符号の「?」を裏返しにしたような部分はとくに目立ち、 ヨーロッパの草刈り鎌に似るところから「ししの大鎌」と呼ばれ親しまれている。

α星:レグルス(リンク参照)
β星:デネボラ。アラビア名アル・ダナブ・アル・アサド(ししの尾)より。別名ダフィラー。別名セルファはアル・サルファー (変化するもの、天気の支配者)。中国では近くの数個の星とのグループで「五帝星」。 デネバレシド(17世紀初めバイエルの星図)、ダンボル・アサディ(シッカルド氏)、ネボシシセド(リッチョーリ氏)、 デネバレゼト(アルフォンソ星表)[デネブ系の名はすべて「ししの尾」の部分]
δ星:ゾズマ。ギリシャ語の「帯」ゾスマかららしい。別名ドウールはウルグ・ベクの文書のアラビア語「ししの背」 アル・タール・アル・アサドから。別名ズブラは「たて髪」アル・ズブラー(γLeoとも)。中国名「西相」(国の高官)
θ星:ショルト。ショルタン。コクサ。アラビア名、アル・ハラタンはθシータとδデルタをあわせた呼び名らしい。 θ・δペア:バビロン名、カッカブ・クア(クア神の神託の星)、古代ソグディアナの観測者の呼称「ワダー」(賢者) 、古代エジプト名メスス(スー神の心臓、スーの息子)

「レオ Leo」はラテン語であり、lionと同じく、ラテン語leonem、ギリシャ語leon からきているが、ヘブライ語のlabiやエジプトのlabai、lawaiも同じ意味だという。
民話のユダヤ人名にレーヴ、レーフなどとあるのはこの系のようだ。
古代ユダヤではしし座は創世記の第49章を根拠にしたユダの伝承的な種族の宮と考えられたという。
中世のキリスト教徒はしし座をダニエル書の中の「ししのデン」の象徴と考えた。
レオの語源、各国語や人名への使用なども追記したい。

しし座流星群
この星座は11月の「しし座流星群」(レオニズleonids,レオニドLeonid)の放射点があり、 何度も大流星雨を降らせた。日本では2001年(平成13)11月19日に大流星雨が見られた。

1833年11月のしし座流星群Leonid Meteors(版画 ニューイングランド)
1833年11月のしし座流星群の版画



日本語にある「ししのざ 獅子の座 獅子座」 は仏教からのもので、仏の座る所、高徳の僧などの座する所をいう。
獅子が百獣の王であるように、仏は人中で最も尊いものである、ということからいわれる。
ヨーロッパでもアジアでも獅子は王者的な意味合いのモチーフとして好まれている。

参考資料
星百科大事典 (地人書館 1984年)
ギリシア教訓叙事詩集―アラトス/ニカンドロス/オッピアノス (西洋古典叢書)
・ 星辰譜[Phaenomenaファイノメナ パイノメナ] (アラトス著)
・日本大百科全書 (執筆者: 小学館)
・ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY


 
関連項目一覧
ヨーロッパ 【文化地域項目】
星、星座 【大項目】
黄道12星座 【大項目:星座】
レグルス 【星:しし座】

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