フリームファクシとも。北欧神話の馬。名前は「霜のたてがみ」の意味。
「ヴァフスールズニルのことば」(『北法神話』菅原邦城)には「フリームファクシという名だ。 すべての夜を益なす 諸神の上に輓きいく馬は、 馬銜(はみ)からしたたる泡を 彼は毎朝おとし、 ここからくるのが谷間の露」とある。
ノーット(夜の意)という暗く黒い娘(父は巨人ノルヴィ[ナルヴィ])が、アース神族のデッリングと結婚し、明るく美しい息子ダグ(昼)を産む。
アルフォズル(オーディン神の別名)が、ノーットと息子ダグに二頭の馬と二台の車を与え、半日ずつ大地のまわりを回るよう天にあげた。ノーットのほうの馬が、このフリムファクシで、朝に露が落ちるこの馬がふく泡だという。
(昼に走る馬はスキンファクシ[輝けるたてがみ])
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北欧神話 (菅原邦城:著)
・図説 北欧神話 原書房 (トム・バーケット:著、井上廣美:訳)
関連項目一覧
オーディン (北欧神話:主神)
馬 (大項目)
ゲルマン、北欧 (文化地域)
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary