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メレク・イ・タウス Melek-I-Taus (孔雀王) >>関連項目一覧
メレク・タウス・ツァール・パウリン、タウス・メレク Taus-Melek、マレク・タウス Malek-Tawusとも。孔雀天使。
イスラム教ヤズィード派(クルド人ヤズィード教徒)の伝承の天使。
10世紀末にシェイヒ・アディの弟子ハッサン・アル・ブッスリが著したであろう聖典に説かれる創世神話にでてくる。 最初に創造された天使だったが神に不服従あったので地獄に投げ込まれた。しかし7000年悔いと贖罪で過ごし許された。 他の天使がこの天使を笑い、罪をとがめた。それは神の怒りをかった。 「神が釈放した者を被造者が判決してはならない」と。
この天使の涙の甕は、シェイヒ・アディが天にもどり地獄の火を消し現世の苦悩を絶滅させるまで 地獄に保管されているという。
神はこのお気に入りの天使を全ての天使の上において孔雀王(メレク・タウス・ツァール・パウリン)と名づけた。
後に神とこの天使は２つの火あひとつになるように合流した。 またアダムの体からエヴァを創った。 または世界の支配と魂の輪廻の管理を神から委ねられた、という。
グスタフ・デイヴィドスンの『天使辞典』では 「仏教徒における悪魔(サタン)である」「この名は仏教の悪魔の意訳である」 と述べている。
ヤズィード(イェジード)派はイスラムの中で異端とされるので、異端とする側からはこの天使は悪魔なのであろうか。
参考資料
・ 世界の神話―万物の起源を読む (大林太良編 NHKブックス)
・ 天使辞典 (グスタフ・デイヴィドスン著)
(「シンジャル山のヤズィード派」[論文集『サタン』所収])
(『デヴィル』ウォール著)
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