ジョワイユーズとも。フランスのシャルルマーニュ伝説にでてくる武器。名前は「喜ばしき」の意。
シャルルマーニュ王(ドイツ読みカール大帝)の持つ名剣。デュランダルとならぶ剣で、同じ鉄、鍛え方をされたものだという。
実物が存在し、王権の象徴としてフランス国王聖別式にも用いられた。剣の長さは105cm。宝石が嵌められた鞘もある。
『ロランの歌』では「金持て宝石嵌めし兜の緒も締め、ジョワイユーズを佩く。未だこれに比肩するものなし。そは、日に、三十度、その輝きをこう変う」、
「我らの天主を、十字架の上に傷つけ奉りしかの槍」の切先を「その金の柄に植えこましめたり」とある。
フランスの武将たちがあげる勝鬨の声「モンジョワ」も、この剣の名に由来するという。
参考資料
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フランス宮廷物語: 王侯貴族が巻き起こした事件と愛憎劇 (別冊歴史読本 88)
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シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス (トマス ブルフィンチ著、市場 泰男 訳 講談社学術文庫) ※資料は教養文庫版(1994年)
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ロランの歌 (岩波文庫)
他
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