名称は「幼な物語」の意。マビノギ、マビノーギ Mabinogiの複数形。
ブリテン(イギリス)のウェールズの神話物語。11世紀から14世紀まで写本に書き写されたもの。最も古い写本は12世紀頃ともいわれる。現存するのは14世紀のもの。
「ペレトゥルの物語」など11の物語で、全体は4つの物語からなり、互いに密接に関連しているという。
シャーロット・ゲスト版(1838-45英語訳 全7巻)の目次では12の物語が記されている。
マビノギの四つの扉(マビノギ四枝)は、3つの物語でしめくくりが「かくてマビノギのこの物語は終わる」となっている。「ダヴェドの王子プウィル」の物語だけ「かくてマビノギオンのこの物語は終わる」となっている。
「第二の杖」にはケルトの伝承に特徴的な魔法の大釜がでてくる。死んだ戦士を蘇らせるが、蘇った者は話す能力が奪われている。
太陽神ルーも英雄ルー・ロー・ギッフェスとして出てくる。
シャーロット・ゲスト版の目次
マビノギの四つの扉
ダヴェドの王子プウィル
リールの娘ブランウェン
リールの子マナウィダン
マソースの子マース
五つの物語
マクセン・ウレティグの夢
フラッドとフレヴェリスの物語
キルッフとオルウェン
あるいはトゥルフ・トゥルウィス
ロナブイの夢
タリエシン
三つのロマン
泉の貴婦人
エヴラウクの子ペレドゥル
エルビンの子ゲライント
余談だが、ケルト神話をモチーフにした、ほのぼの生活系オンラインRPG (MMORPG)『マビノギ(mabinogi)』がある。(2005年日本サービス開始)
参考資料
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マビノギオン シャーロット・ゲスト版 (原書房)
他
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