ングルダンガル

オーストラリア北部のアーネムランドの先住民族、ジナン民族の伝承で、神話上の祖先、民族の由来である動植物のことなどを指す。オーストラリアの先住民族に広くみられる概念。文化人類学用語ではドリーミングともいう。

ジナン民族のうちの、さらに４つに分かれるグループのひとつ、ムルグン民族では神話において「鶴が原初の世界で棲む場所を探し、ムルグンの棲む場所を見つけた」という伝承に基づき、鶴の捕獲と食用が禁止されている。ある調査ではムルグン民族では他に、明けの明星、蟻塚、海など１７のングルダンガルが確認できたという。

アフリカの民族に見られるタブーの対象となる動物、アメリカ先住民のトーテムにも共通して見られる禁忌の概念がある。

参考資料
・ユーカリの森に生きる―アボリジニの生活と神話から (NHKブックス)
他

関連項目一覧
オーストラリア先住民族　(文化地域)

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