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コシャル・ハシス Kothar-and-Uasis,Kothar-wa-Khasis,Kothar-wa-Hasis >>関連項目一覧「コシャルとハシス」。ウガリット神話の技術神、武器造りや建築にかかわる。カフトル(クレタ?)の神。 バアルがヤムを打ち倒すための棍棒や、アクハトのために素晴らしい弓を造った。 (ウガリットはシリア北西あたりで商業・貿易で栄えた王国。BC14-13世紀頃最盛期だった) 「海の子コシャル」「神々の集会の子コシャル」とも。 バアールはコシャルに造ってもらった2つの棍棒のおかげでヤム神に勝利し王権を得る。 棍棒の名は 「駆逐するもの」 「追放するもの」 文章では、バアルの指から(離れた)鷲のようにとびかかり、ヤムの肩を打ち、また頭、目の間を打ったという。 ヤムは、くずおれ地に倒れ、バアルに投げ捨てられ、散らされて死んだ。 バアルが他の神々は持っていて自分は持っていない宮殿を建てることを主神イルウの許可を得、アシラトの使者がイルウの命令を コシャルに伝えた。 「手の業に熟練した者に告げよ」と言われている。 熟練者は鞴(ふいご)のところへ行った ハシスの手には火ばしがあった。 彼は銀をそそぎ 金を投げ入れた かれは銀を 何千シケルとそそぎ 金を何万シケルとそそいだ。 かれは足台と寝台を作った 二万シケルの重さの素晴らしいものを 銀の飾りつきの良いものを。 金箔をかぶせたもの すばらしい王座を 上段の座のよき足台を。 金で縁取りした くつひもつきの りっぱな靴を。 地のもといの ずべての< >で 満ちあふれた すばらしい机を。 カマルの小さい家畜の姿をした すばらしいナイフを ヤマンの野獣の形をした 何万となき 野牛を印刻したつるぎを バアルは雄牛のごちそうで歓待し、「早く建てよ、千町歩の広さの家、万町歩の広さの宮殿を」と言った。 “コシャルとハシス”は「建てましょう、窓をつけましょう」というがバアルは「窓はつけるな」という。 コシャルは「あなたはいずれ私の言葉に従うことになる」と繰り返しいい、結局バアルは窓をつけるように言い、 宮殿に窓をつけ、雲に裂け目を開けた。 アクハトのために「不思議で素晴らしい弓」を造った。この弓でアクハトは良い狩人になった。 しかしこの弓を欲しがったアナトと諍いがおき、アクハトは殺されたりした。 (アクハトはアナトが金銀や不死をやるといったが信用しないといい、女が男のように弓を持って狩りをするのはそうかと言った) 参考資料 ・ 古代オリエント集 筑摩世界文学大系 (1) 関連項目一覧
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