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ベテルギウス Betelgeuse >>関連項目一覧


オリオンの右肩の位置に明るく輝く星。オリオン座α星。 ベテルギウス、シリウス、プロキオンで「冬の大三角」をつくる。
名前はアラビア語起源。ヤド・アル・ジャウザ Yad Al-Jawa「巨人の腕」の意味。
(ベイト・アル・グイーズ、ベード・エルグイーズ)
YをBに誤音写したBedalgeuzeに由来。その後も誤音写がありヨーロッパ各地、民族で少しずつ違う呼び方がある。
意味は諸説あり、巨人も最初はふたご座のことだったのがオリオンになったという。
また「支配者の腕」「巨人のわきの下(イブト・アル・ジャウザ)」「中央のわきの下」 「白い帯の羊の前肢」という意味だともいう。
アル・ジャウザ(またはヤド・アル・ヤムナ)は「巨人」だというが、アラビアの学者には「羊」とするものもいたという。

赤いというがオレンジに近く「輝くオレンジ」「深いトパーズ」といわれる。
インドでは「パドパラダシャー」(インドで珍しいオレンジ色のサファイアの名  意味は「王家の宝」「ロータスの花」)。 またサンスクリット名「バフ」(腕)
コプト語名「クラリア」(腕輪)


日本の美濃地方ではオリオンの三つ星をはさんで向かい合うベテルギウスとリゲルを源平になぞらえ、ベテルギウスを 「平家星(へいけぼし)」と呼んだ。

べテルギウスは巨大な恒星で(直径は火星軌道に匹敵)、変光星。赤く見えるのは温度が低いため(太陽の半分程度)。 毎年12月20日ごろ真夜中に南中する。地球からの距離はおよそ420光年。

変光することは昔から知られていて1836年にハーシェルが発見。 これは質量が大きく変化(数日間で地球の月1個分がガスとして放出)、膨張と収縮を繰り返している不安定な状態で 超新星爆発が予想される。

目立つ明るい変光星のせいか、各文化圏でも名前がつけられている。
創作の分野でも、 作曲家グスタフ・ホルストは音楽詩のテーマをベテルギウスにしたものがある。
クトゥルフ神話でも無限の力を持つ「おや神」の棲む星としている。 小説家トールキンも作品中の妖精語でボーギル(火の鳥)という名をつけた。

参考資料
・奇妙な42の星たち――宇宙の秘密教えます (岡崎彰:著 誠文堂新光社) ・日本大百科全書 (執筆者:山崎篤磨 小学館)

 
関連項目一覧
星、星座 【文化地域項目】
オリオン 【星、星座】

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