ヒマラヤ、シェルパ民族の伝承における雪男。シェルパの言葉で、 岩(Yah)の動物(Teh)の意だという。
ある伝承では大きな体のものはテューティはヤク食いイエティで、小さな体のミティが 人食いなのだという。
シェルパでもほんどと見たものはいないようだが、ある者は雪の中、腰まで雪に埋まりながら
小屋へやってきて、小屋の
角で背中をごりごりこすって、立ち去っていったという。中には足が後ろむきについている、踵がない、
死神なのだ、という伝承もある。
守り神である、ということもあるようだ。
ある昔話では、昔は人間の村のようすをみて、夜やってきて見たことをまねたという。
昼間、村人が作物を掘っていると、夜やってきて同じように堀り、しかも食べてしまう。
困った村人は酒盛りのふりをして
ケンカもし、木の刀で殺し合い、倒れた者を川へ投げ込んだ。もちろんお芝居で、夜には
本物の刀と毒入りの酒を置いておいた。
夜、いつものように真似をしたイエティたちはみんな死んでしまった。しかし、 おなかに赤ちゃんのいたイエティだけ村へ おりていかずに助かり、人間の真似は恐ろしいことだと山の奥深くで住むようになり、 今、時々みかけるのは、この子孫なのだという。
ブータンにも「ミゲー」という雪男のような怪物の伝説がある。
参考資料
他
関連項目一覧
雪男ミゲー (ブータン)
ヒマラヤ シェルパ民族 (大項目)
ネパール (文化地域)
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary