幻想世界神話辞典 〜
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太陽と月の起源 (シベリア・ケト民族)>>関連項目一覧兄2人はシャマンの3人兄弟で暮らしている家があった。着る物のこと、食べ物のこと、自分たちでやって暮らしていた。 ある時ムィラクという魔物が3人兄弟の家に訪れ、「死人がでるから棺桶をつくっておけ」といって帰った。3人は言われた通り棺桶を作った。翌朝、長兄が亡くなっていた。 また同じようにムィラクが来て、同じように次兄も亡くなった。 また同じようにムィラクが来たが、末の弟だけは何故か死ななかった。ムィラクは死んでいないのを知り、「棺桶に横になっていろ」といって立ち去り、また来たが生きているのを知ると襲い掛かってきた。 末の弟は五分の力で、しばらく争っていたが、ムィラクが弱ってきたので棺おけに突き落とした。するとひとりでに蓋がしまり、2匹の蛇がきてまきついた。 その後家をでた末の弟は、あるチュム(テント)にいた女性と家庭をもった。しばらくして兄やムィラクのことが気になり、様子を見に帰った。 すべてそのままだったが棺桶を蹴ると蛇の縛めが解け、ムィラクが飛び出してきた。妻にもらった櫛などで障害を出しながら逃げてきたが最後は妻とムィラクが末の弟をひっぱりあい、末の弟は真っ二つに裂けた。 ムィラクは左半分を持ち去った。妻は心臓のある左側を持っていかれたことを悔しがった。これでは夜の間しか生きられないのだという。仕方がないので、昼の間は自分が人びとを照らすから、夜は夫が照らすことにしようといった。これが太陽と月の起源だという。 関連項目一覧
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