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伊奢沙和気(いざさわけ)の大神とも。日本の神話伝承、古事記中巻にでてくる越後の敦賀付近の神。
建内宿禰(武内宿禰たけのうちすくね)の命が神功皇后の太子を連れて越後の敦賀(福井県敦賀市付近)のあたりに きた時、土地の神、伊奢沙和気(いざさわけ)の大神が夢にあらわれ、名前を皇子に付け替えたいと思うと伝えた。

皇子は喜び、「恐れ多いことです。お言葉に従い御名をいただいて替えましょう」と答えた。
すると明日の朝、浜においでください。名を替えた儀式の贈り物をたてまつりましょう」と。

浜に行くと、鼻に傷のある海豚(イルカ)が浦いっぱいに寄せてきていた。皇子は神に「御饌(御食みけ)」のための の魚を下さった」ということで神のみ名をたたえて「御食(みけ)つ大神」とされ、それが今でも「けひの大神」と 呼ばれている。

イルカの鼻の傷の血がくさかったので、この浦を血浦(ちうら)といったのが、つぬが(敦賀)になったという。

古事記の成立はAD600年代といわれるが、古くからイルカが普通に食用となっていったことが分かる物語である。

参考資料
・古事記物語 (太田善麿:著 教養文庫) ・魚と伝説 (末広恭雄:著 教養文庫)


 
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