神話辞典  世界の神話  大項目  50音 

ンゲルムーガンドガンズ

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東南アジアの伝承の獣人的な怪物。東南アジアで「虎人」的な怪物をさす言葉だという。

ンゲルムゥガンドガンズとも。テインダクゥスという名がマレーやスマトラ、ジャワの森林地帯の人々の言葉であるそうだが、 それとは別に、このンゲルムーガンドガンズという名称もあるという。
虎憑きのことを、インドネシア、ジャワ島ではマガン・ガドゥンガンといい、「ンゲルム・ガドゥンガン」という魔法の儀式によって 変身するという。

両方とも悪神の力を借りて黒魔術を行う、または無意識のうちに一時的に虎(ハリマオ)に変わるのだという。
(『シンバ(獅子)』1961年 C・A・Wグッギスベルグ著 小原秀雄訳 ※思索社版シンバ下巻第10章アフリカの民話と迷信の中のライオンP448)

中国でも虎の獣人伝説的怪物「虎人」の伝承がみられる。
また肉食獣が獣人的怪物となる伝説は世界中に見られる。

参考資料
シンバ〈下〉 (1974年) (世界動物記シリーズ9〈今西錦司監修〉) 小原 秀雄訳、 グッギィスベルク