仏教における、常に仏法(正法)を害し、仏道を障害し、人心を悩乱して智慧や善根を妨げる悪魔。
欲界最上位の第六天、他化自在天の主である波旬(はじゅん)[第六天魔王]とその眷属(けんぞく)。
第六天魔王波旬。
波旬は梵語サンスクリット Pāpīyāsの音写。悪者の意味。人の命や善根を断つ悪魔。
また「天魔鬼神」として第六天の魔王と夜叉、あるいは荒々しく恐ろしい悪鬼神うをいったり、 天界の魔神をいう。
また、日本でも仏教文化が根付くと文芸などでの表現・意味はひろがりをみせているようだ。
「天魔 が 見入る」という「天魔がとりつく、天魔がとりついて善根をなす心を失う。 思いがけず悪心を起こす」といった用例もみられる。 (1748年 浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵 六「左程の事の弁へなき汝にてはなかりしが、 いかなる天魔が見入れしと」等)
参考資料
・
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
・大辞泉 (JapanKnowledge)
他
関連項目一覧
ダイロクテンマオウ(大六天魔王) (仏教:魔王)
仏教 (文化地域)
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