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ウチョウテン 有頂天 うちょうてん (梵語 ババーグラ) >>関連項目一覧


仏教で、三界(欲界・色界・無色界)の天上界の、仏界を除く最高位の天。
非想非非想処天(ひそうひひそうしょてん 意味:煩悩が無い[非想]、けどちょっとある[非非想])。
インドの梵語サンスクリット語ババーグラ bhavāgraの漢訳。
三界は有(う)とも呼び、その頂上にあるので有頂天と呼ぶ。 修行を究めた人がこの天に昇ることができるという。
元々のインドの宗教ではここが解脱(げだつ)の境地とされた。仏教ではなお生死の境地とする[うえに生死を離れた境地=仏界がある]。
*似た表現に「無無明亦無無明尽」(無明[迷い]が無く、また無明が尽きることも無く)もある。

あるいは色界の最高位の、色究竟天(しきくきょうてん 色界の究竟[きわまる]する天  梵語 阿迦尼吒天(あかにだてん akanişţhaの漢訳)のこと。
鳩摩羅什(くまらじゅう)訳『法華経』序品に記述あるという。。

参考:仏教宇宙観 天の構成
欲界(六天)
色界(初禅天、二禅天、三禅天、四禅天[四禅内に九天])
無色界(四天)
*三十三天という方は須弥山の階層であり、これとは違う。

日本では、一般化した言葉として、「極度の喜び、得意の絶頂になる、なにかに熱中・夢中になる」など のようすを「有頂天になる」という。天にものぼる気持ちというところだろうか。
浄瑠璃『冥途の飛脚』-「忠兵衛気も有頂天」
『有頂天家族』(アニメ作品)

僅かなことを喜んで有頂天になると、足を踏み外して奈落に落ちることもあるようだ。



参考資料
故事名言・由来・ことわざ総解説(自由国民社)
・日本大百科全書 (執筆者:定方  晟 小学館)
・大辞泉 (JapanKnowledge)


 
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