取替え子、と訳される。ブリテン(イギリス)の伝承にでてくる。妖精が人間の赤ん坊をさらい、
代わりにおいていく妖精の赤ん坊。
まだ洗礼を受けていない赤ん坊は特に注意されたり、赤ん坊を一人にするときは
・ベッドのそばにローソクをともしておく
・ベッドカバーの上にヤドリギの小枝を置く
・ゆりかごの上に鉄製の火箸を渡す(わら束の上に十字架形の焼け跡がつく)
などするという。
また、赤ちゃんがくしゃみをするまでは妖精の力にしばられるという。
取替え子、妖精の赤ん坊はしわくちゃで醜く、奇怪な姿、やせて弱っている、 病的な状態、休むことなく叫んでいる、食欲旺盛で踊る、ませた無邪気なことをいう等の特徴があるという。
アイルランドでは左利きの子は取替え子だといわれたり、病気の子は取替え子ではないかといわれたり、五体満足でない子は 取替え子だ、とされ「妖精の丘」や「妖精の木」の下に捨て置かれたという。そうしておくと本当の子を返してくれると考えられていたという。
またチェンジリングがどうかためす方法に、子供をシャベルの上にのせ火にかざしながら「悪魔は燃えろ、神や聖人であるならば
無傷でいておくれ」と歌う、堆肥の上にのせ一日荒天にさらす、キツネノテブクロの有毒な葉を食べさせる、などしたという。
そうすると取替え子は煙の中に消え、本物の赤ん坊が戸口かゆりかごの中に発見されるという。
この手の物語は世界各地でみられるという。
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary