ヨーロッパの錬金術における伝承の万能薬、錬金薬。エリクサーは英語読み。
卑金属を金や銀に変成、錬成させる。また
万能薬と同一視されて、永遠の(無期限の)生命を与える、傷と病気を治療する特質をもっていると信じられたようだ。
1266年の中世ラテン語では「賢者の石 philosopher's stone」を意味した。
語源はアラビア語al-iksirに由来するという。さらにそれは古くはギリシャから伝わった言葉で 「xerion」(傷を乾燥させるための粉、の意味 xerosはdryの意)が原語だという。
1597年の記録では「strong tonic」(強い強壮剤?)が一般的な感覚であったという。 生命を長くする効力があると錬金術師に思われていたが、1631年の記録では「いかがわしい薬」に意味が変わってしまったようだ。
現代では(英語としては)、エリキシル、エリキシル剤(甘みと芳香を持った、エタノールを含む澄明な内用液剤。飲みやすくした水薬)といった意味、 「精髄、神髄」の意味、ややおどけて酒のこともいう。(問題解決の)特効薬といった慣用句(for ...)もあるようだ。
余談だが、日本ではゲーム『ファイナルファンタジー FAINAL FANTASY』等の上位回復アイテムの名前として知られている。
関連項目一覧
ヨーロッパ 【文化地域項目】
錬金術、錬金術師 【大項目】
賢者の石 【錬金術、万能薬】
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