プリマベラ。イタリア語、スペイン語で「春」の意味。
ラテン語prima vera由来でprime(第1の、はじめの) + vernal(春の)。
ちなみに「夏」はverano.
「春の女神」というのはイタリア・ルネサンス期の、フィレンツェの画家ボッティチェッリ Sandro Botticelli
(生没1444/45-1510年)の作品(1478年頃)による。
この絵が『春(ラ・プリマベーラ)』と呼ばれ、絵の左側に美の三女神(トロワ・グラース)、右側に花の女神、春の女神と女神たちが描かれている。
(この絵の主題は春ではなく「ビーナスの王国」だという説も。ヴェーヌスベルクはルネサンスに流行っていたのか
[タンホイザー参照])
プリマヴェーラは字義通りなら初春(spring time , first spring)の意味。
または、人生の春、青春時代、
十代の女性の花盛りな時期、などをいう。
お人よしという意味も。
ものの本には「春の女神」という意味もあるというが辞書や英語サイトなどではgoddess of Spring
といった意味がこの語にあるかは確認できなかった。
しかし女神ヴィーナスVenus自体に「絶世の美女」という意味が普通にあるので、
女性の若い美しい時期もいうプリマヴェーラには自然とヴィーナス的な意味合いがあるのかもしれない。
翻訳の一例だが、イタリア語で春の女神はDea primaverileとなるようだ。
pasta primaveraという野菜入りパスタの呼び方もあるらしい。春っぽいということらしい。
参考資料
・
故事名言・由来・ことわざ総解説(自由国民社)
・現代スペイン語辞典(白水社)
・ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY
・ランダムハウス英語大辞典
関連項目一覧
ヨーロッパ (文化地域)
女神 (大項目)
タンホイザー (ドイツ:吟遊詩人,騎士)
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary