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ウンディーネ undine >>関連項目一覧オンディーヌとも。ヨーロッパ、ドイツの伝承。錬金術師パラケルスス(生没1493-1541)の定義した四大精霊のひとつで水の精霊。 (世界を構成する4大元素に精霊をあてた a water spirit in his alchemical system.) 近代ラテン語(1500年以後)のUndina(1650年代)。 語源はラテン語unda(「波 a wave」の意味。英語のwater(水)と同じ語源。 ウンディーネは人間に似た姿で描かれるが、魚、蛇の姿の場合もある。 やわらかく冷たい肌をしていて、性格はものぐさで信頼できないという。 あるいは、あらゆる点で男にも女にも等しいが魂がないという。 オカルト主義者エリファス・レヴィはウンディーネの王の名はヒックスだとしている。 ドイツ語では水妖はニクスNixがよく知られるがこれは美女の下半身が魚のマーメイド的なもの。淡水にいる。 ゲルマンのロマンスに 「水妖記 Undine, eine Erzahlung」(1811年 フゥケー Baron F.H.C. La Motte Fouque 著)が 知られる。 ある物語では赤子を亡くした夫婦の家の前に赤ん坊が置き去りにされていたので育てると真珠のような肌と緑の目の美しい娘 になった。騎士ヒルデブラントは一目惚れし、妻にするが、ベルタルダという娘と浮気して裏切る。 (ウンディーネと結婚したが彼女が通るところすべてで水が湧き出すので噂になり、恥じて彼女を遠ざけ、ベルタルダに心が移ったという) (水の妖精たちがベルタルダにとり憑いて復讐するがウンディーネは妖精たちを封印して和解する) (ウンディーネが珊瑚の首輪ドナウ河からひきあげ、妖精たちがベルタウダから奪い去った金の首輪に戻そうとしていると、騎士は お前はまだ水の妖精だから人間の間にいるべきでないと叫んだ) ウンディーネはマーフォーク(海の民)の元へ帰った(あるいは悲しみにおぼれ水のの中へ溶け込んだ) ヒルデブラントが結婚式を挙げる日、井戸(あるいは泉)に近づくと ウンディーネがあらわれ騎士を抱きしめ、魂を連れ去ってしまった。彼の体だけが井戸のそばに残された。(死んでしまった) (冒頭部分はニクスの行う取替え子ヴァッサーコップの変形であろうか) ウンディーネは現代のサブカル、ゲームやアニメ、コミック作品にもよく登場する。 "ウンディーネ"という女性ゴンドラ観光案内業が登場する「ARIA The ANIMATION」の曲「ウンディーネ」(牧野由依)は良い歌である。 参考資料 ・ 世界の妖精・妖怪事典 (シリーズ・ファンタジー百科) ・ 図説 妖精百科事典 (東洋書林) ・ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY ・現代独和辞典(三修社) 関連項目一覧
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