日本語では「悪魔祓い」と訳される。ヨーロッパ、キリスト教の伝承における悪魔祓いの 祈祷師。 悪魔祓い(エクソシズムExorcisme)はコンジュラシオンConjurationとも。
悪魔に、取り憑いた人間の体から出ることを命じたり、神に祈ったりする。 その人を悪魔から守るために行う。エクソシズムは儀式全体を、 コンジュラシオンは用いる呪文を指す。
セザリィ・ハイステルバッハが伝える、ベルギーの一地方リエージュ教区の サント=アガトの修道院長ギヨームと弟子の修道僧が、 ケルンで悪魔憑きの女にあう話がある。
現在、キリスト教カトリックでは司祭であれば、誰でもエクソシスト(払魔師、祓魔師) としての資格を有しているが、 現実にはその任に当たる人はごく少数で、エクソシズムの執行を命じられる司祭は、 信仰、霊性、忍耐、慈愛の心、学識、徳行、経験、 体力ともに優れている人であるという。 15世紀、バチカンの記述に、「エクソシズムの執行に関する注意書き」の中で、悪魔 に憑りつかれた とされる人の多くは精神を病んでいる人が多いので、よく医師と相談し、その様 態を見極める必要があると述べているとあるようだ。現代カトリックでも、 あくまで当事者、家族の救済を目的とした行為であるという。
また、他の宗教、文化圏での職能的聖職者においても同様の悪魔祓い的儀式は行われる。 スリランカなどでも悪魔祓い専門の 聖職者がいるようだ。
参考資料
他
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary