一期一腰藤四郎、一期一振の太刀とも。日本の歴史伝承の刀、太刀。「名物一期一振」。 粟田口藤四朗吉光作。豊臣秀吉が所蔵していたことで知られる。
粟田口吉光(通称、藤四朗)は短刀の名手としられ、彼がわずかに手がけた太刀のひとつ。 室町時代に吉光作の最高峰と みなされ、この異名がついたといわれる。現存する吉光作の太刀は再刃となったこの一口のみ。
室町幕府15代将軍足利義昭が秀吉の庇護を受けた見返りに贈ったという。
その時は二尺八寸六分(84.9cm)の長尺だったが、秀吉が60歳前頃命じて、
二尺二寸八分(約68.4cm)と打刀並の長さに磨り上げさせたという。
多くの名刀を蒐集した秀吉がとりわけ愛蔵した刀。自分の身の丈にあわせて
短くしたのではないかと専門家はいう。
現在は宮内庁に保管されている。
昭和14年発行の「日本刀」(本間順治著 岩波新書)に名物「一期一腰藤四郎 二尺二寸八分 御物」 とあるのは同じものだろう。
参考資料
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名刀 その由来と伝説 (牧秀彦:著 光文社)
・
刀剣[カラーブックス175] (小笠原信夫:著 保育社)
・
[図解]武将・剣豪と日本刀 (笠倉出版社)
・日本刀 (本間順治:著 岩波新書)
他
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