神話辞典  世界の神話  大項目  50音 

イチキシマヒメノミコト 市寸島比賣命(記)* 市杵嶋姫(紀)* いちきしまひめ(女神)

*(記)は古事記での漢字表記、(紀)は日本書紀での漢字表記。
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 いちきしまひめのみこと。市寸島比売命 市杵島姫命。
または宗像大社などでは、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)。 日本神話の女神で、天照大神(あまてらすおおかみ)が素盞嗚尊(すさのおのみこと)の剣を嚙み砕き、息を吹きかけると三柱の女神が生まれた。そのうちの一柱。

スサノオの剣を噛み砕いたいきさつは、気の荒いスサノオが根の国に行かされることになり、姉のアマテラスに別れを告げにきたが、山河が鳴り響き大揺れした。武装して迎えた姉に、疑いをはらそうと、スサノオ は誓約(うけい)を申し出た。男神が生まれたら潔白だと言った。天の安の河で誓約(うけい)を行った。スサノオの十拳剣(とつかのつるぎ)を三段に折り、噛み砕いた。

古事記上巻「吹き棄(う)つる氣吹(いぶ)きのさ霧に成れる神の御名は、多紀理毘賣(たきりびめの)命。亦の御名は奥津島比賣命と謂ふ。次に市寸島比賣命。亦の御名は狭依毘賣(さよりびめの)命と謂ふ。 次に多岐都比賣(たきつひめの)命。

日本書紀「生まるる神を、号けて田心姫と日す。次に湍津姫。次に市杵嶋姫。凡(すべ)て三(みはしら)の女(ひめかみ)ます。」

生まれた三柱の女神は
田心姫命(たごりひめのみこと)
湍津姫命(たぎつひめのみこと)
市杵島姫命

宗像大社以外に、厳島神社、田島神社の祭神でもある。  
余談だが、テレビドラマ『全領域異常解決室』に、日本神話関連のものが登場する。

参考資料
古事記 〔岩波文庫〕
・日本書紀(一)(岩波文庫)
・ ・宗像大社(福岡県)
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
・山や谷の伝説 (作品社)

 

関連項目一覧
日本神話 【文化地域】
アマテラス(天照大神) 【日本:女神:太陽神】
スサノオ(素戔嗚尊) 【日本:神】

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