日本の歴史伝承上の刀。武将、軍師の立花道雪(1513-1585 旧名 戸次鑑連)の刀。 もとは「千鳥(ちどり)」という名前だった。
道雪がある時雷にうたれたが死ななかったという。この時、雷を斬ったとも、愛刀「千鳥」
をもっていたので助かったともいわれる。
(『名将言行録』に、若かりしころ 70年の生涯の中では若かった45歳の夏)
この話が広まったためか、「雷切」と呼ぶようになったという。
雷は雷獣、雷神だとも思われていたので、雷獣、雷神を斬ったのだとも。
道雪は槍などもふるい剛勇で知られていたが、45歳の頃、雷に打たれ足なえになり、後年は輿に乗って 戦の指揮をとったようだ。輿にはこの「雷切」と火縄銃1挺を置いていた。『名将言行録』などに戦場の様子が記されている。
長年、大友家を助けた道雪だが、島津との分け目の戦いに参加できなかった。 (大友ドン・フランシスコ・宗麟は「国崩し」ともいった新兵器の南蛮大砲二門も加えた軍で大敗した。) 筑前で没落する大友家を助けながら戦い続け、遠征中に病没。73歳。
道雪の遺体の輿は、攻撃されることなく立花城へ帰軍できたというので、雷切も無事だったのだろうか。 『新説RPG幻想事典』の雷切の項によれば、立花家ゆかりの博物館に展示していないが所蔵されているという。
中国にも雷を斬ったという豪傑、陳鸞鳳(チンランホウ)の話がある。
参考資料
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戦国の軍師たち (堀 和久:著 文春文庫)
・歴史街道 2000年8月号 (PHP)
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新説 RPG幻想事典 剣と魔法の博物誌
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立花道雪―炎の軍扇 (人物文庫)
・立花家史料館Webサイト
他
関連項目一覧
日本 (文化地域)
武器 (大項目)
チンランホウ(陳鸞鳳) (中国:英雄)
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