日本の伝承に出てくる。源頼光が土蜘蛛、大蜘蛛の化け物を斬った刀。または膝丸。 刃長 二尺七寸(81cm)。
源頼光が瘧(おこり 発作)、熱病にかかって伏せっていたある夜、部屋の中、幽かなる燭の影(灯りの火影) から身の丈七尺(約210cm)の法師が現れ、するすると歩み寄り、 頼光を縄で絡めて連れ去ろうとした。目を覚ました頼光が刀で 切りつけた。駆けつけた配下の四天王が血の跡を見つけ追っていった。 血は北野の社の大きな塚で途切れていたので、掘ってみると四尺(120cm)の大蜘蛛がいたので、 捕まえて鉄の串に刺し、川原にさらした。すると頼光の病も治り、以後、 蜘蛛に切りつけた刀を「蜘蛛切」と名づけたという。
『平家物語』や『土蜘蛛草子』」、謡曲『土蜘蛛』で語られている。
鬼切(髭切)と共に鍛えられた二振りの刀のひとつ。蜘蛛切のほうは、試し切りの時に 首と共に膝まで斬ったので「膝丸」と呼ばれた。(膝丸を参照)
蜘蛛切は源家重代の宝として甥の源頼義(988-1075)、その嫡男 源八幡太郎義家(1039-1106)と継がれていった。 (余談だが、頼義は東北方面の豪族 安倍氏を討伐した)
参考資料
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名刀 その由来と伝説 (光文社新書)
・
日本架空伝承人名事典 (平凡社)
他
関連項目一覧
ツチグモ(土蜘蛛) (魔物、妖怪)
膝丸 (日本刀)
鬼切 (日本刀)
刀剣、日本刀 (大項目)
武器 (大項目)
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