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ルヴナン Les Revenants >>関連項目一覧レ ルヴナン。名前はフランス語の動詞「もどる」revenirの現在分詞形。 死体を掘り起こしてみるとみずみずしく赤みを帯び、手足は柔らかくしなやかで虫も腐乱も見当たらず、ひどい悪臭だけしている、 ということがあちこちであったらしい。 17世紀頃、歩く死者ルヴナンに死体の焼却ということがよく行われたという。 ボヘミア(チェコの一地方)でこんなことがあったとシュルツが記述している。 ボヘミアのカダム近郊のブルフ村で牧童が死んだ後、ルヴナン、ヴァンピールのような姿であらわれ、 何人かの実名を呼ぶと、呼ばれた人々は一週間以内に死んでしまった。 恐怖から村人たちは牧童の死体を掘り起こし心臓を杭で貫き地面に打ち付けた。 すると死体は口をきいて仕打ちをあざ笑った。「あんたがたはご親切にも、犬どもから身を守るための棒を俺にくれようというんだね」 村人たちは気にせず、そのまま立ち去ったが、死体は杭をへし折って起き上がり、何人かの前に現れ驚かし、また 窒息させ殺した。 死体は死刑執行人に引き渡され荷車で町の外へ運ばれ、焼却された。 死体は手足をぴくぴく震わせ燃えるような眼を左右に動かし狂ったようにわめいた。 もう一度杭を打ち込むと何度か大きく叫び真っ赤な血を流し、完全に焼けてしまうとそれ以後現れなかった。 シレジア(ポーランド南西〜チェコ北東部)やモラヴィアの山岳部ではヴァンピール(吸血鬼)が見られ、その対策には死体の首を切るか、死体を焼くしかなかったという。 余談だが15世紀頃、フランスにボヘミアからロマ民族(ジプシー)の流入が多かったという。 関連項目一覧
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