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マハーヴァイローチャナ MahaVairocana(毘廬遮那仏びるしゃなぶつ) >>関連項目一覧インド、仏教(密教)、中国、日本の伝承の仏。マハーは「偉大な」、ヴァイローチャナは「光照者」「輝くもの」の意。 漢訳の音写で「毘廬遮那仏(びるしゃな)」または略して廬遮那、盧舎那(るしゃな)や遮那、舎那(シャナ)、毘廬ともいわれる。 遍一切処(へんいっさいしょ)、光明遍照(こうみょうへんじょう)などと漢訳される。 元は太陽の光照のことであったが、のちに仏教の根源的な仏とされた。 インドのアスラにもヴァイローチャナという者がいるが特に関係はない。 密教においては、漢訳経典で「雑阿含経」にヴァイローチャナの音写、「毘廬遮那」が 初出するようだ。これは太陽を意味するものだったという。その後の「仏説観普賢菩薩行法経」、 「大方便仏報恩経」、「六十華厳経」(漢訳華厳経80巻本。4世紀末-5世紀初頭)で、釈迦の別名として「毘廬遮那」が使われるようになる。 5世紀頃の「梵網経」で「毘廬遮那」が本仏、釈迦は迹仏とされるようだ。 梵網経は中国で新しく作られた経典、偽経だという(MSN エンカルタ 百科事典) その後、「八十華厳経」(漢訳華厳経80巻本。7世紀末-8世紀初頭)や、華厳宗などで本尊とされた「毘廬遮那」は、 さらにその性格が拡大されて中期密教の摩訶毘廬遮那、大日如来になったようだ。 華厳宗では「大方広仏華厳経」の旧訳(くやく)、新訳の違いで釈迦と同一、釈迦の異名とされたようだ。 華厳宗ではこの仏は無限の過去から無量無辺の修行を積んで悟りを得た仏(報身[ほうじん])で、釈迦の悟りの 境地を仏格化したもの(法身[ほっしん])。 日本では奈良時代752年(天平勝宝4)、東大寺の大仏が完成し4月9日開眼されたがこの大仏は廬遮那仏(るしゃなぶつ)である。 奈良の大仏にみられる形像は千葉蓮華(せんようれんげ)に座し、右手は施無畏印(せむいいん)、 左手を与願印(よがんいん)とする。 宗派で考えが異なり、 法相宗では毘盧遮那、盧遮那、釈迦を自性、受用、変化の三身に配釈し、天台宗では法身、報身、応身の三身に配し、 毘盧遮那と釈迦の同体を説く。密教では大日如来とする。 (協力:水槌様、toroia様) ※文献・資料・考察等の協力であり本文章の内容は当辞典筆者の責任によります。 関連項目一覧
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