幻想世界神話辞典 〜
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ネルガル nergal >>関連項目一覧シュメール、バビロニア神話に出てくる、疫病、戦争、洪水などの邪悪を代表する地下世界の王、冥界の神。王冠をかぶり、14人の不気味な、恐るべき付き人(病魔)を従えた姿で表される。 地下の死の国の支配者である女神エレキシュガルの夫。 シュメール名はネ・ウヌ・ガル(大いなる都市[冥界]の支配)で、クタ市のメスラム神殿で尊崇された。エラの別名をもつ。 または、死者の魂が鳥の形をとることや、エンキドゥの死ぬ場面において怪鳥にさらわれる話、発掘された土焼きの板の絵などから、 鳥の姿をしていると推定する説もある。 シュメール神話「ネルガルとエレシュキガル」では、 神々の集会においてエレシュキガル(エレシュ・キ・ガル 大いなる地の女王)の特使の前で立ち上がることを拒否したため、 エレシュキガルのもとへ来て説明すよう求められ、 神々もネルガルの追放に同意した。エア神はネルガルに、病をもたらす14人の悪魔の護衛を与えた。 ネルガルは14人の従者を使って地下世界の7つの門を差し押さえ、王の部屋でエレシュキガルを殺そうとするが、女神が 死の国でのネルガルの主権を認め妻になる、また智恵の板を譲渡する、という申し出をうけ殺すのをやめた。 それ以後、死を支配する神となった。 後代の伝承ではネルガルは1年の第4の月18日に冥界に下り、 180日目に地上に戻ることになっているという。 別の物語では、神々の集会へもどったネルガルに、エレシュキガルが自分の寝床へ呼び戻そうと誘惑した。 神々にはネルガルが戻らなければ、地上の豊穣と生命が休止することを告げた、とも。 ネルガルは、のちにセム人のもとに伝わり、パルミラでも信仰されたという。 旧約聖書の「列王紀」下の17章30「クタの人々はネルガルを造り」という記述がある。 関連項目一覧
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