南メソポタミア地域のシュメール語は言語学的に、
どの言語にも系統づけできないとされている。シュメール人が都市国家をつくり出したのは紀元前3000年-紀元前2500年頃
だとされる。
シュメルとも。イラク南部のティグリス川、ユーフラテス川にはさまれた平原(メソポタミア[ギリシャ語])の一部に首都ウルクの遺跡がある。
また古都ラガシュ、ニッブル(ニッブール)の遺跡などで楔形文字の粘土盤や彫像などが見つかっている。
シュメールはアッカド語で、自称は「キエンギ」。キは大地、エンは主人、ギは葦、または文明の意とも。
旧約聖書の創世記第11章のはじめにバベルの塔についての記述があるが、ノアの子孫が「東に移り、シナルの地に平野を得て」 そこで天に届く高い塔を建てたとされる。このシナルはシュメール(スメル)がなまったものだという。しかしこの シュメールの地がどこをさすかは早い時期に忘れられてしまったらしい。これなどはシュメールを征服した アッカド以来同じセム語族に属する人々にシュメールの事が伝えられていた証左のひとつといえそうだ。
後にアッカド王朝(紀元前BC2334〜紀元前BC2154年)に征服されるが、進んだ文化は取り入れられ、 神話や文字がバビロニアの時代まで引き継がれていく。
民族や言語、時代を超えて優れた文化が伝わる例で、古代メキシコなど同じような例が世界各地で見られる。
※バビロニアやハッティの項目、 また年表の西アジアの欄を参照。
バビロニア | 【文化地域項目】 |
ハッティ | 【文化地域項目】 |
アブズ(アビス) | 【シュメール,アッカド:深淵,奈落】 |
イナンナ | 【シュメール:神】 |
エチムミ | 【シュメール,バビロニア:幽霊,魔物,病気】 |
エンムー | 【シュメール,バビロニア:怨霊】 |
ギラ | 【アッカド:火神】 |
ギルガメッシュ(ギルガメス) | 【シュメール:英雄】 |
グアンナ | 【シュメール,バビロニア:魔物:牛】 |
クビュ | 【シュメール,バビロニア:病魔】 |
ジッグラト(ジグラット) | 【シュメール:塔】 |
ズー | 【シュメール:魔物】 |
スハルジク | 【シュメール,バビロニア:物品:薬】 |
ニダバ(ニザバ) | 【シュメール:女神:農耕,書】 |
ニンギルス | 【シュメール:神:戦,洪水】 |
バベルの塔 | 【シュメール,バビロニア:物品:薬】 |
フンババ(フワワ) | 【シュメール,バビロニア・ヒッタイト:神】 |
マミ(マンミ,マハ) | 【シュメール:女神:出産】 |
ラマシュテュ(ラマシュトゥ) | 【シュメール,バビロニア:悪魔,吸血鬼,病気】 |
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