やばたいこく、とも。日本の古代のことであるが、記録は中国の『三国志』のなかの『魏志倭人伝』に残るものしかない。
3世紀ごろ日本にあったとされる国。女王卑弥呼(ひみこ ヒミコ)が統治していたようだ。鬼道を事にしたという。2世紀後半の倭の大乱では、 諸国が卑弥呼を倭王として共立することでまとまったという。 景初2年(AD238年)12月、「親魏倭王となし、金印紫綬を仮し」と倭王の金印を授かった記録がある。
ヒミコに関しては京都天橋立にある「元伊勢」と呼ばれる「籠(この)神社」に伝わる家系図(国宝)の3世紀頃の部分に、 「日女命」ひみこ「小登興命」とよ、の名がみえる、というがこれだけでは資料として正確か判断できない。
邪馬台国の場所は、北九州、畿内大和の2説があるがはっきりしていない。
最も古い記録には中国の後漢書には、西暦AD57年(日本は弥生時代)に漢の皇帝「光武帝」が奴国(なこく)の使者に金印を渡したと書いてある。 「漢委奴国王」の金印が1784年(天明4年)に福岡県志賀島でみつかっている。
余談だが、重厚な古代資料も下敷きにしたSF漫画作品『ヤマタイカ』(『宗像教授伝奇考』でも知られる星野之宣氏著)や、邪馬台国モチーフのフィクション、女王ヒミカの邪魔大王国(ジャマタイ-)とロボット戦を繰り広げるアニメ『鋼鉄ジーグ』などがあり、ヤマタイコクには別の意味でのロマンもあるようだ。
参考資料
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日本国語大辞典 ※資料にしたのは精選版ではありません
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ヤマタイカ (1)(星野之宣:著)
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鋼鉄ジーグ 1(永井豪:著)
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary