幻想世界神話辞典 〜
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コダマ こだま 木霊 (谺、木魂) >>関連項目一覧日本の伝承。樹木に宿る精霊。木の精。山の神。また転じて山の反響(やまびこ)をいう。(こだまが返事をしていたと考えた) 近世初めまでは、古くは「こたま」といっていたとも。 世界の多くの地域で、樹木に精霊が宿ることが信じられていた、いる。 またアジアのアニミズム的な考えでいけば万物に霊が宿っているという考え方は普通のものである。 「延喜式」(927年)に遣唐使船をつくるための樹木を伐採するとき、木霊と山の神を祭ったという記録がみられる。 (延喜式 三・神祇・臨時祭「造遣唐使船木霊并山神祭」、十巻本和名抄(934年頃)一「樹神 内典云樹神<和名古多万>) 「源氏物語」「徒然草」では妖怪のようなものとして記されているようだ。 精霊、超自然的なものが山びこを返す、という点ではギリシャ神話の エコーが同じような存在である。 木の霊をあげればきりがないが、 沖縄でキジモノ(キジムナー、ケンムン)といわれる妖怪も木の精の意味で、 古木をすみかにした童形の魔物がおり、 と親しくなると漁運に恵まれ、富み栄えたという話がある。 これらの中に、霊的なものが妖怪化する過程をみることができるともいえる。 山の反響の谺(こだま)は、音声が山に当たって返ってくるのを、山の霊がこたえるのだと考えたもので、 山彦(やまびこ)、山響き、山鳴りなどともいう。 山の神、山男、天狗、天邪鬼(あまのじゃく) 等が人まねをするとも。科学的知識がないなかでも物事の原因を考える人間的な思考がなしたものといえる。 余談だが2011年、ACのCMで「こだまでしょうか いいえ、だれでも」と金子みすヾ作の詩が使われていて話題になった。 参考文献 ・日本大百科全書 (執筆者:井之口章次 小学館) ・大辞泉 (JapanKnowledge) ・日本国語大辞典 (ジャパンナレッジ) 関連項目一覧
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