幻想世界神話辞典 〜
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ソクシンジョウブツ 即身成仏 そくしんじょうぶつ >>関連項目一覧仏教、大乗仏教での教義。中国、日本の天台宗、密教などにみられる。人間が現世の肉体のままで仏になる、生きたままで仏になる、なれることをいう思想、教義。 ちなみにミイラ化する即身仏とは異なる。 基本的にはブッダ、釈迦の皆成仏(かいじょうぶつ 全てのものは仏となれる)の思想教義が元であろうが、 ブッダは、教えの段階によって、仏は人とかけはなれた存在としていたものから段々と人間の内面・内性としていった ため、大乗仏教で説かれる教義。 大乗教、天台宗では法華経提婆達多品第十二の竜女の成仏をもって即身成仏とするようだ。 歴劫成仏(りゃっこうじょうぶつ 長い時間をかけ生死を繰り返し仏となる)ではなく 今世、現世で我が身を仏となして救われると説く教義。 中国の天台大師や、日本の伝教大師(最澄)が、成仏の境地を、経文の理解と観想(瞑想)、観念・観法を深めることで なすとするのに対し、密教では図絵曼荼羅(まんだら)を観想し、 手に印契(いんげい)を結び、口に真言を唱え、心にその尊を象徴する図形である三昧耶形(さんまやぎょう)を観想するという 三密加持(さんみつかじ)、または三密瑜伽(ゆが)という密教的行法によってなすという。 空海や最澄の言いたかったことは、教義の理解を深めることは観想で得るとして、釈迦や後世の弟子のように人々のための実践行動の姿の中に 仏をあらわすことが重要ではないかと思われる。 日本では最澄と空海がそれぞれ、即身成仏について書を残している。 ・即身成仏義 空海著。即身成仏の原理と実践を経論を引用して説いたもの。 ・即身成仏化導勝 最澄著。法華経の解説である法華秀句の中で説いている。凡夫の姿から直ちに成仏できるとする。 参考資料 ・大辞泉 (JapanKnowledge) ・日本大百科全書 (小学館) 関連項目一覧
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