ヨーロッパの錬金術師、魔術師、歴史上の人物(生没1743-1795)。イタリア出身だが ヨーロッパ各地を妻ロレンツァと放浪。18世紀の社交界で一時期注目をあびた。
ブリュッセルで錬金術でダイヤや黄金変成を行ったり、ペテルブルグで侍医が治せなかった ロシア皇帝の病を魔術で治すなどして賞賛を得ていたようだ。 イギリス滞在中、サン・ジェルマン伯の紹介でフリーメーソンに入会したほどの名士になっていた。
フランスでは王妃マリーアントワネットの男児出産を言い当てた。これは悪夢に悩まされた 王妃がカリオストロに依頼してのこと。このことから名声が高まった。このことで パリ社交界での名声を確かなものにした。カリオストロ夫妻は祭司の衣装を着て華やかな夜会を行った。
怪しげな儀式も行ったようで既に亡くなっているヴォルテールなどの文人と交信できるなど イタコ的なこともし、会話の内容を疲労したという。
またエジプト・フリーメーソンを組織し主宰したという。
しかしアントワネットの首飾り事件に巻き込まれバスティーユ監獄に投獄され、釈放されたもの の財産の大半を失い、また ローマでもエジプト・フリーメーソンの支部を作ろうとしたがカトリックの本拠地でもあるローマでは そのことで逮捕されてしまった。
有能な魔術師ではなく詐欺師ではないか、という嫌疑が強まり、最後は詐欺、文書偽造、 異端、魔術師の罪で裁判にかけられ 死刑判決をうけた。(伯爵の爵位も勝手に名乗っていたようだ。 ジュゼッペ・バルサモが本名でシチリアの貧しい靴屋の生まれ、とも)死刑は 執行されなかったが4年後牢内で死亡した。
参考資料
他
関連項目一覧
魔術、魔術師 (大項目)
錬金術、錬金術師 (大項目)
ヨーロッパ (文化地域)
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