キルケとも。ギリシャの伝承、英雄神話、英雄叙事詩にでてくる。太陽神ヘリオスの娘。魔法を使う。神の娘であり、美しい女神と称されることもある。
銀色の優美な衣装に、腰には黄金の帯をしている。
英雄オデュッセウスの冒険物語で、『オデュットセイア』第十歌では、オデュッセウスは、女神キルケーの島で危難に遭う。
またオデュッセウスがアルキノオス王とナウシカ姫のもとを訪ねた時、黄金や立派な衣服を収めた見事な櫃を贈られた時、「仙女キルケの教えてくれた、巧妙な結び目」で封じた。(『オデュットセイア』第八歌)
第十歌で、キルケの館をたずねたオデュッセウス一行をご馳走を与え、一年も留まらせる。部下に帰国を考えるように促されたオデュッセウスは、キルケーの寝台に上がり帰国の約束の話をする。しかしキルケーは「冥王(アイデス)と恐るべきペルセポネイアの館にいかねばならぬのです」と言い、一行に冥府行きを課す。
参考資料
・ギリシア神話 新装版 (呉茂一:著 新潮社 1994)
・オデュッセイア(上)(下) (松平千秋:訳 岩波文庫)
他
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関連項目一覧
ヘリオス 【ギリシャ:太陽神】
ナウシカ 【ギリシャ:姫、王女】
女神 【大項目】
ギリシャ 【文化地域】
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