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犬神 いぬがみ イヌガミ >>関連項目一覧


日本の伝承。「犬の霊を使う妖術」と古語辞典にはあるが、妖術、呪術ともいえる伝承。また一種の憑き物、犬神憑。 土佐地方を中心に四国の山奥でみられるようだ。

憑き物としての(使役される)犬の霊の獲得方法は、犬を捕まえ、土中から頭だけだす、籠から頭だけだす、などし、餌を前におきながら食べさせず、 首を切り落とし 、この犬の首を祀ったものが「犬神」であるという。これを使役するものを犬神遣、犬神使という。

岡本真古の「狗蠱(いぬがみ)・皮狐子(おおさき)」、また「土陽淵岳誌」などに伝承がみえる。 この犬神は仇をなすものをかみ殺し、年来の素懐を遂げるという。また犬神は家に憑き(伝わり)、結婚などすると、その先の家に伝わるという。

大分県速見郡山香町で巫女が犬を飢えさせ首を切り落とし、腐らせ湧いたウジをかわかして、それを犬神といい ひとつ千円くらいで頒けたという話もあるようだ。

歌舞伎にも「犬神」という話があり、犬神遣と人に化けた千枝狐のたちまわりがあるという。他にも犬神の妖術のでてくるものがあるという。

 
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