螢。世界各地でみられる光を発する虫。日本でも古くから知られる。
ゲンジボタル、ヘイケボタルが有名。
古くは『日本書紀』(神代下 兼方本訓)に記述がみえる。
「然(しか)も彼(そ)の地(くに)に、多(さは)に螢火(ホタルヒ)の光(かかや)く神、
及び、繩声(さはへな)す邪(あ)しき神(かみ)有り」
平安時代にも様々に記録がみられる。
小さな火のこともいう。
語源は「火垂 ホタリ」、「火照 ホテリ」「ホトロ(ひかる意)」など諸説。
くさのむし、なつむし、ほたろ、ほうたろ等とも。
方言:ホイダロ(福島)、ホダ(山形)、ホウタル(和歌山)、ホウタロ(岐阜)、ホータリ(鳥取)、ホタレ(福岡)等。
中国の「蛍雪の功」という故事が知られる。ホタルの光、窓の雪…というアレである。灯りの油が買えない ので夏には絹の袋にホタルを入れて勉強したという東晋の車胤(尚書郎になった)という人物の話が『晋書』にある。
ホタルは、英語ではファイヤーフライ fire fly。ラテン語でルシオラ luciora[光]。
漢字でも「螢」火と虫とでまんま。
ホタルのなかには、幼虫が水棲でなく陸生するものや、光らずニオイをだす種類もいる。
参考資料
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日本国語大辞典
他
関連項目一覧
ホタルマルクニトシ(蛍丸国俊) (日本:武器:太刀)
日本 (文化地域)
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