日本の伝承。画図百鬼夜行(鳥山石燕)には「窮奇(かまいたち)」とも。
風神が太刀(たち)を構える「構太刀」から由来したという説も。
野山などで、突然皮膚が裂けて、鋭利な鎌で切ったような傷ができる現象。
目にみえないイタチのしわざと信じられていた。空気中に真空の部分ができた
ときに、それに触れて起こるといわれる。
つむじ風などで起きると思われているが、三好想山(みよししょうざん)
の『想山著聞奇集』によると、風のない場合や
、水中などで傷がおきることもカマイタチとされる場合、地域、もあるようだ。
3匹のイタチが連携して、1匹めがころばし、2匹めが斬りつけ、3匹が血止めを
塗っていくという。
切り口が鋭利で血がでない、といった話があるからだろうか。
季語は冬。「かまいたち萱(かや)負ふ人の倒れけり」(秋桜子)
このような突然の傷などを負う現象は、エルブン・ダート、エルブズ・ショット (妖精の投げ矢)、 フェアリー・ストローク(妖精の一撃)、魔女の一撃(*ぎっくり腰などのこと)など 類似の考え方がヨーロッパにもみられる。
特に雪国地方でみられるようで、越後の七不思議の一つとされる。
余談だが、島本和彦氏の『炎の忍者マン』にでてくる技「真空かまい太刀」は
この妖怪がモチーフであるw。
ズバッと斬った!な技である。
また、ゲーム『かまいたちの夜』もおもいおこされるタイトルである。
参考資料
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画図百鬼夜行 (鳥山石燕:著)
・
日本国語大辞典
・日本大百科全書 (小学館)
・大辞泉 (JapanKnowledge)
他
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