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モモンガ ももんが >>関連項目一覧


ももんがあ、とも。日本の伝承。ムササビやモモンガなど皮膜を持つリス科の哺乳類のことをいうが、化け物・おばけの意味もある
または猪や狸などの獣のこと、その肉のこと。ももんじいとも。。
なお古くはムササビとモモンガの区別はなかったという。 現在でいうモモンガはムササビより小型の小動物である。
名前の意味は諸説ある。「モモはモミ(鼯鼠)の転。ガ・グヮアは鳴声」(『大言海』)「おばけの意のモーに通ずるか」(『妖怪談義』柳田國男)
化け物とっしては、特に毛深い化け物をいう。

子供をおどかす、ふざけておどす時などに、着物を頭からかぶり、ひじをはって広げて「ももんがあ」と声をあげる、といった仕草・あそびをした。
「かの子どもと思ひ、目口ひろげて、ももんぐゎあといへば、殿なり」(咄本・鹿の巻筆-二)
「ももんがあ」「やあ、こりゃ化物だ」(歌舞伎柳風吹き矢の糸条)


猪や鹿の肉など。「猪鹿の肉を京摂にてろくと云、山鯨と変名すれど江戸にてはももんぢい又はももんがァと云」(随筆・皇都午睡) 明治3年から9年の刊行『西洋道中膝栗毛』に「獣肉店(モモンヂイヤ)」とある。 「昔は獣を食うことを薬食ひといひ、またその店をももんじ屋といふ」(俳諧・名物かのこ)
ももんじいの方は、もろもろのしし、多くの種類のシシということか。国語辞典がももんがあに同じとしてつれない。 モモンジー!と発声してふざけることはないようである。

夏目漱石の『坊ちゃん』の中で悪口連呼のなかにモモンガーがある。
「ハイカラ野郎の、ペテン師の、イカサマ師の、猫被りの、香具師の、モモンガーの」
得体の知れないモノとしての化け物・おばけの意味合いが伝わってきそうである。

昔の、闇夜にうごめくケモノ、その鳴き声は化け物・おばけとして十分であったろう。

・名称
ももが モモガ
ももんが モモンガ
ももんがあ モモンガア モモンガー
ももんぐゎあ
ももんじ モモンジ
ももんじい モモンジイ
があ、がぁ、ぐゎあ、ぐゎ、ぐ等表記多数。



近年ではペットとしてのモモンガが増えているようだが無責任に捨てる者もいるようで、飼う場合は最後まで責任を持ちたい。



余談だが藤子・F・不二雄の作品『21エモン』にでてくる「モンガー!」と叫ぶ絶対生物モンガーを想起するが関連は知らない。(皮膜っぽいものがあったり尻尾の形状など多少は…どうだろう
他に2000年はじめ頃に『電脳戦隊モモンガー』という声優ラジオ番組があったようである。


参考文献
日本国語大辞典 〔精選版〕 1

 
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