神話辞典  世界の神話  大項目  50音 

ネフィリム Nephilim (巨人、堕天使の子孫)

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ヘブライ、ユダヤの伝承で「太古の巨人」や「堕天使」、「神の子」などの子孫を意味する言葉だという。ジョルダーノ ベルティの著書では「エグレゴロイと人間の女とのあいだに生まれた巨人族をさす(「創世記」6・4)」とある。 [*エグレゴロイはエグリゴリ、グリゴリのこと]
『旧約聖書』の「創世記」第6章などに記述がある。

邪悪な存在であるといい、『エチオピアのエノク書』(7・1-)と『諸聖年の書(Libro de Giubilei)』(7・22-)に多く語られているという。
地上のあらゆる果実を喰らい、人間の糧を奪うのがネフィリムだという。さらに人間も食べようとしたが、天使のミカエル、ガブリエル、スリエル、ウリエルが神に報告し、ネフィリムは神罰をうけることになった。

地上に降りて人間の女性と交わった堕天使の一団「グリゴリ」も参照。

ギンズバーグ・ルイスが伝えるヘブライの伝説では、ネフィリムの長はヘーレルだという。

ジョルダーノ ベルティの著書では、ダヴィッドソン氏が、この同じ交わりから生まれた怪物的存在の名「エニムenim(恐怖の意)」「ザンズムミムZanzummin(執行者の意)」もあげている。

参考資料
天国と地獄の百科 ヴィジュアル版: 天使・悪魔・幻視者 (ジョルダーノ ベルティ著 原書房)
天使と悪魔の大事典 (GAKKEN MOOK ムー謎シリーズ 14)

 

関連項目一覧
ユダヤ 【文化地域】
巨人 【大項目】
悪魔 【大項目】
グリゴリ (ユダヤ,キリスト教:堕天使)

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